「地盤材料(Geomaterials)」とは、一般に土(粘土、砂、礫など)と岩(軟岩~硬岩)を指すものであり、セメントや石灰による改良土なども含まれます。これは、個々の構造物等の設計において土と岩及び改良土を同時に扱うことが多いためです。この地盤材料なる用語は比較的新しい用語です。それまでは、土質材料と岩石材料とに分けて議論していました。これは、室内試験法、原位置調査法および設計体系が異なっていたためと考えられます。最近は、材料や設計法、品質管理システムなどの国際規格化が進んできたことも地盤材料という呼び方が浸透してきたものと思います。さらに、土質材料と岩石材料を別々に扱うことは学問的にも、また、実務においても不都合なことが多く、両者の境界は不連続ではなく、連続していて曖昧である場合が多くあります。
小生がこれまで取り扱ってきた地盤材料も土、岩、改良土などです。これは、小生が直面した地盤工学的問題が盛土や切土などの土工、圧密沈下、斜面崩壊(地すべりも含む)、液状化、地中構造物(トンネルなど)及び各種構造物基礎などであったため、地盤材料だけではなく、地盤も含めて多様だったからに他なりません。
地盤材料や地盤は、鉄やコンクリートなどの建設材料と異なり、その種類や状態によって固有の値にはならないため、地盤材料や地盤に関するトラブルが多く発現します。
ここでは、発現したトラブルが地盤材料や地盤に潜むリスクによって発現することを紹介するとともに、トラブルを回避するためにはリスクマネジメントが必要であることも紹介します。