11月に行われた地中熱関連の展示会である「第6回ふくしま再生可能エネルギー産業フェア(REIFふくしま)」および「第7回全国地中熱利用促進地域交流2017ふくしま」において、資源開発部が中心となりブース展示を実施いたしました。
ここではそれぞれの展示会に出展した感想を述べたいと思います。
①「第6回ふくしま再生可能エネルギー産業フェア(REIFふくしま)」11月8日・9日
REIFふくしまには福島県地中熱利用技術開発有限責任事業組合【略称:ふくしま地中熱LLP】の参加企業の一員としてブース展示を行いました。
再生可能エネルギー全般を対象とした展示会であり、例年多くの来場者と出展ブースとで会場が賑わいますが、今年は例年よりも若干静かな印象をうけました(ただし、来場者数は過去最高とのことです)。
全体的に太陽光関係の展示が少なくなり、その分、各企業が独自に工夫した商品や、オンリーワンの技術を紹介するブースが多かったように感じます。
地中熱のブース内で来場者様と会話する中で、「企業単位ではなく個人で地中熱に興味や関心を持たれている方が案外多いなぁ」という感想を持ちました。地中熱利用の促進の流れが着実に動いていると思いたいところですが、同時に「地中熱利用は初期コストが高い」というイメージを実際に持たれていることもわかりました。地中熱利用における初期コストの問題は、ふくしま地中熱LLPに参加する各企業共通の認識であり、今後解決すべき課題であると再認識したところであります。
また、様々な分野の方が来場されていることから、改良型のシールドパイプについて私達と異なる視点から興味・関心を持っている方が割と多いことも新鮮でした(私がお話ししたなかでは、部材メーカーの方が2人ほどいらっしゃいました)。
今回、現在取り組んでいる「非排水非排土埋設工法による低コストTRTの実証」で使用する改良型のシールドパイプの模型展示および施工状況のビデオ上映を初めて行いました。作成した当事者は「なかなか良いものが出来た!!」と自負しておりましたが、広い展示会場の中では割と目立たず、実機の持つ迫力にはおよばない部分があることも事実でした。今回作成した宣材をベースとし、技術開発・実証試験と並行して宣伝・営業方法の手法も検討していかなければならないことを痛感しております。
②「第7回全国地中熱利用促進地域交流 2017ふくしま」11月20日・21日
第7回全国地中熱利用促進地域交流2017ふくしま は特定非営利活動法人地中熱利用促進協会ならびに福島県地中熱利用促進協議会の主催で開催されました。
本展示会はメインの交流会(講演・パネルディスカッション等)に付随して行われましたが、今回は屋外展示場を使用した実機の展示を弊社でも実施したことが好評のようでした。
地中熱に係わる企業の方の来場がほとんどであったため、展示品の改良型シールドパイプについてのイメージが伝わり易かった一方で、より具体的な施工時間やコスト・金額についての質問が多かったように思います。
また、弊社が併せて取り組んでいる「郡山市街地周辺部の地中熱ポテンシャルマップ」の作成について、実際の作成方法や地下水流の影響を考慮しているかなど専門的な質問が多く、これから地中熱ポテンシャルマップを整備することを検討していきたいという自治体関係者の方もいらっしゃいました。
地中熱ポテンシャルマップについて、今後は結果の表記方法の統一などで注目が集まり、活用の場が広がることが予想されます。わが社としても地中熱ポテンシャルマップの作成方法の整備・マニュアル化や紹介の仕方を検討しなければと痛感しております。
2つの展示会を通じ、地中熱関連分野における利用拡大の加速化を予感しました(それも遠い将来の話ではなく・・・)。流れに乗り遅れないよう、今まで費やした労力・時間・費用を無駄にしないよう注力していかなければと考えております。
最後になりますが、今回の展示会参加に当たりご協力下さった社員の皆様に感謝の意を表します。