福島県土木部では、平成27年から年度内に完了した委託業務のうち、業務成績が特に優れ、他の模範となる事業者及び技術者を表彰してきました。4年目となる今年(平成29年度完了業務)、ついに目標であった、「優良委託業務」を弊社が受賞することができました。今後とも、受賞者の名に恥じぬよう、さらなる研鑚を積み、福島県土木部のご指導を賜りながら土木行政に貢献してまいる所存です。また、受賞した19社20名の技術者を代表して謝辞を述べさせていただきました。
以下、受賞業務概要を示します。
【業務箇所】
右支夏井川筋・小野町大字小野新町地内
【業務概要】
河川改修工事に伴い、工事範囲の井戸水利用をはじめとした地下水環境への影響を予測・評価するため基礎資料を取得する目的で、既存井戸の利用状況を調査し、水質調査や簡易揚水試験等を実施したものである。
【技術者評価・表彰理由】
各種既存資料調査結果と井戸調査結果を総合的に整理し、井戸水(水温・水質)と地形区分の相関性、河川と井戸の水位標高差等、複数の視点から調査地の地下水特性を考察した。
また、河川と井戸水位を基に調査地の地下水位をモデル化し、季節変化を含めた地下水位等高線として図化することで、地下水流動と広域的な地下水影響有無の判断を容易にした。各井戸の仕様、利用形態・頻度、河川との関係等の各要素を相対的に比較・点数化することで各井戸への影響度を総合的に評価する手法を提案しており、これら独自の水文環境に関する考察および井戸への影響度評価により、優れた成果品となっている。
【管理(主任)技術者・原取締役技師長】
本業務は、右支夏井川河川改修事業の工事着手前の水文環境を把握するための事前調査です。この調査は、工事による井戸枯渇や水質悪化等の事業損失有無の評価指標とするため、データの品質(信頼性、同時性、機器の管理と社内審査)の確保に努めました。また、今後の事業計画に利用するため、工事による影響度を各井戸の仕様、利用形態・頻度、河川との関係等の要素を点数化して求めました。