1.はじめに
今回は二本松市東部の木幡にある湧水、「弁天名水」を訪ねました。木幡は「幡祭り」で有名ですが、この祭りは国指定重要無形文化財に指定されていて、950余年の歴史と伝説豊かな祭りです。
前九年の役(1055年)、天皇の命を受け奥州平定を目指した源氏の軍は戦いに敗れこの地の山に立てこもりました。隠津島神社に戦勝祈願をしたところ、その夜から雪が降り、敵は雪をかぶった木々を源氏の白旗と思い退却し、戦わずして勝利を得たとされています。ここから、戦を命じた天皇は「木」が「幡」になったこの山を「木幡山」と名付けたそうです。神社は木幡の弁天様とも呼ばれており、今回の湧水名とつながっています。