1.2021年2月13日福島県沖地震について
2021年2月13日(土)の23:07に福島県沖(北緯37度43.7分,東経141度41.9分)で発生した地震は,震源深さ約55km,地震の規模はマグニチュードM=7.3の大きなものでした。福島県の震度は,震度6強が相馬市,国見町,新地町,震度6弱が福島市,郡山市,須賀川市,南相馬市,伊達市,本宮市,桑折町,川俣町,天栄村,広野町,楢葉町,川内村,大熊町,双葉町,浪江町など福島県の浜通り北部地方と中通り地方でした。
TVの報道では,常磐自動車道ののり面崩壊,相馬大橋近傍の岩盤斜面の崩落,二本松市のエビスサーキットの斜面崩壊などが有りました。
2.エビスサーキットの被害状況
2月21日(日)に震度5強を記録した二本松市のエビスサーキットの斜面崩壊箇所の調査に(公社)地盤工学会のメンバーとして原と山家が参加しました。主なメンバーは,東北大学:風間先生,加村先生,森口先生,日本大学:中村先生,仙頭先生,宇都宮大学:海野先生,地盤品質判定士:原技術委員長,佐藤幹事,日本技術士会:畠福島支部長,新協地水:山家など10名以上の参加となりました。その結果を,写真-1から写真-15の記録写真に示します。
この写真は,すでに(公社)地盤工学会と(一社)地盤品質判定士会幹事会にアップされております。また,山家が撮影したUAVの動画は,社内のサーバーにアップしておりますので見たい方は申し出てください。
このエビスサーキットは,安達太良山麓の比較的急峻な斜面を切土・盛土により造成した場所でローム(火山灰質粘性土)からなっています。このローム層には含水の少ない個所と多い個所などが混在しておりますが,スリッケンサイド,スリッケンラインが確認された箇所のロームは含水が多く,非常に滑りやすい状態であることが分かりました。