【現場紹介】
     平板載荷試験自記装置デビュー
研究開発室 小野順子



 このたび、調査課で平板載荷試験の自記装置を購入し、8月20日にデビューするという情報を入手しましたので、早速現場取材にいってまいりました。



載荷試験自記装置 MODEL SS-6F

平板載荷試験装置(内部)

*ロードセル(重機の荷重がかかるオレンジ色の部分)と載荷試験自記装置とつながっており、荷重が載荷試験自記装置に表示される。
Q.小野:  早速質問しますが、測定機器の特徴を具体的に説明してください。
A.榊枝:  測定機器の名称は「載荷試験自記装置」と いいます。この装置は測定時間の設定がで き、測定結果をフロッピーディスクに登録 することができます。そのため、これまで のように時間を計ったりデジタルゲージの 読み値をその都度、記録したりする必要が なくなりました。現場計測員は時間が来た ら知らせる機器の画面の点滅にしたがって 油圧ポンプの操作をするだけです。また、 現場でフロッピーディスクにデータを登録 する事ができるので、会社に戻ってからは、 そのデータをコンピューターに入力するだ けですぐに解析ができます。打ち出しも今 まで時間がかかっていたプロッターではな く通常のプリンターでできるようになりま したので、解析結果がすぐに得られるよう になります。
Q.小野:  もしも、フロッピーディスクにうまく保存できなかった場合はどうするのですか。
A.榊枝:  その場合は、測定機器の中に同じデータ が記録されているので、会社に戻ってから フロッピーディスクに再登録できます。そ れもできないような最悪の場合は、実測中 にデータが記録紙にも打ち出されるので、 それさえあれば手入力して復元することが できます。
Q.小野:  今までと比較して、便利になった部分と 不便な部分などありますか。
A.榊枝:  便利になったことは、前にもお話しした ように解析時間の短縮です。このことで、 人件費のコストダウンにもなるし、お客様 への対応も早くできるという利点があると 思います。弱点としては、精密機械なので ラフに扱えない点で、ほこりや雨に弱いこ とが気をつけなければならない部分です。
Q.小野:  現場作業自体が時間短縮することはないのですか。
A.榊枝:  測定は機械が自動でやってくれますが、 測定時間自体は規定されていまして、それ 以上の短縮は不可能ですし、機械の設置や 撤去はこれまでと同じように人間がやるの で、現場作業の時間は以前と同じです。
 小野:  計測中にもかかわらず大変貴重なお話しを、どうもありがとうございました。

「載荷試験自記装置」初導入の現場を取材して
 この自記装置の導入によって、期待される点は、まさに時間短縮による顧客サービスの向上とコストダウンにあります。
 また、地盤工学会の報告用紙の形式が、これまでのA3版からA4版に改訂され、早急な対応を迫られていたことも本自記装置導入のきっかけになったように聞いております。
 測定に手間がかからないということは、測定時間を有効に活用できそうです。例えば現場にノートパソコンを持っていき、結果以外の部分の報告書をある程度書いたり、調査位置図を清書しておくことが可能ならば、さらに効率が上がるのではないでしょうか。計測終了後もデータのチェックをその場でおこなえれば、結果の概略をすぐ顧客に知らせることも可能になります。
(研究開発室 小野順子)


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