2009年10月24日(土)快晴の下、自宅を7時10分にスタートし登山口となる裏磐梯スキー場へ。いつも山行を共にする相棒は珍しく予定があるとのことで、久しぶりの単独山行となる。裏磐梯スキー場には、8時30分頃到着、「高速道路休日1000円」の恩恵を受けてか、関西ナンバーの車等々県外から来た登山者が多くすでに18台が止まっていた。ここの標高が携帯ナビで906mであることから山頂までの比高は、913m程度となる。いつものように気ぜわしく準備を整え、8時47分に山頂を目指しゆっくりと歩き出す。今回は、ゲレンデ上部の東側から入り火口壁を登り櫛ヶ峰経由で山頂へ、そして中の湯跡と銅沼を経てゲレンデ上部の西側に戻る周回ルートで秋の磐梯山を満喫する。「噴火口まで1.2km」の指道標があるゲレンデ上部までは歩き始めて27分、ここから樹林帯の登山道となる。樹林帯の中は大変歩きやすく、多少のアップダウンを繰り返しながら緩やかに登り、磐梯山とは思えないほど静かな登山道だ。地面を覆いつくすようにシラタマノキが群生し、火口壁が望めるようになると周辺はガレ地に変わり、次第に平坦となる。歩き始めて47分(9時35分)で川上登山口との合流地点となる。この地点の標高が1,145m程度であるため櫛ヶ峰の鞍部までの比高は312mほどの直登となる。これからのキツイ登りに備え、相棒が準備をしてくれたおにぎりとバナナで栄養を補給しつつ歩き続ける。平坦から徐々に傾斜が増し、抉れた沢状地形を若干迂回すると、次第に傾斜もきつくなり本格的に火口壁の斜面に取り付く。火口壁の登りは、最初は転石群を乗り越えながらの登りとなるが、後半は足場の悪い溝状に侵食をしたガレ地を行く。両サイドにU字状に加工した鉄筋を逆さまに打ち込んだ簡易型の手すりがあるため、しっかりと両手で掴み足元先端を地面に食い込ませ、重力に抵抗するように体を上に持ち上げていく。いずれにしてもこの火口壁の登りは、両手両足総動員のキツイ登りとなる。
1時間25分(10時13分) で鞍部に到着、ここから北に望む湖沼群と紅葉が織り成す裏磐梯の風景は格別な美しさである。その風景に加え、山頂と双璧をなす櫛ヶ峰が間近に迫るビューポイントであることから絶好の休憩地となっている。休憩をしている人たちを横目に、櫛ヶ峰の尾根に取り付きグングン登っていくが、転石を大量に含む崩れやすい土質であることから、慎重に。鞍部から19分(10時32分)で草原となっている櫛ヶ峰の山頂1,636mに到着する。3度目となる櫛ヶ峰山頂であるが、この時期に咲く花はない。しかし、磐梯山の頂を望む最高のポイントとなっている。その間近に聳える磐梯山の頂には、多数の人たちがくつろいでいる姿が見えるが、ここは一人。今は風も穏やかで下山時の足元の心配をする必要もないことから、穏やかな気持ちでしばし名峰磐梯山を眺めながらの休息とする。まだまだ先は長い、せっかく苦労して登った頂を5分で後にして、磐梯山への道をたどる。下山時は重力に従い前へ前へと体が行ってしまうことからさらに滑りやすい。慎重にいったん鞍部まで戻り、ここから火口壁に沿って再びガレ場を行く。少し行くと猪苗代口からの合流地点となり、数名の登山者とともに頂を目指すことになる。急なガレ場を登ると黄金清水、さらにもう一段大きな転石がゴロゴロしている急なガレ場を登ると2時間27分(11時15分)で弘法清水に到着する。
弘法清水は、5コースの合流地点であり憩える店もあることから、大勢の人たちで賑わっていた。ここから山頂までの最後の登りは、翁島コース以外は必ず通らなければならないルートであるため、下山をする人,登る人で少々渋滞気味、山頂を目指す人たちと談笑しながらののんびり登山。歩き始めて2時間47分(11時35分)で1,819mの山頂に到達する。6コースが合流した山頂は、大勢の人たちが眼下の景色に見入っている。何度もそして四季折々のこの風景を堪能している地元組みは絶景ポイントを後から来た人に譲り、山頂から翁島コース寄りの窪地で独立峰ならではの360度の風景を楽しみながら熱々のラーメンで至福のときを迎える。下山は、弘法清水からお花畑を周遊して、八方台コースへ。中の湯分岐までは数名の人たちと、分岐から銅沼へ向かう人はいない。そのため樹林帯に入ると徐々に喧騒は薄れ静かな登山道となる。途中、銅沼の風景を楽しみゲレンデ上部西側へ下山。スキー場を一気に下り、駐車場には2時2分に到着する。磐梯山から明日の活力を十分に得て、帰路に着く。
(登り2時間47分,下り1時間46分)
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