当社の鋼管杭に強力な新商品が加わる
当社の鋼管杭事業のパートナーである、タイガー産業(株)が開発したTGパイル工法、TG-m工法は、平成27年3月25日に国土交通大臣認定、平成27年3月4日に性能証明を取得しました。当社は工事部及び企画開発部の技術支援という形で開発に携わりました。
現在は引抜き方向の許容支持力についての性能証明を申請中です。引抜きの性能証明が取得できれば、より競争力の高い杭となり、弊社の工種としてもアルファウイングパイルに肩を並べる主力商品になることは間違いありません。
1.発案から申請、大臣認定及び性能証明取得まで
2012年5月ごろ、弊社はタイガー産業より「アルファウイングパイルの大口径を追加してほしい」と要請され、製造工場と検討を重ねていました。しかしセミロストワックス法では現行の軸径φ267.4mm、翼径φ600mmが限界であり、それ以上のサイズになると砂型鋳造になるため、製造効率やコストの面で見送らざるを得ませんでした。
そこでタイガー産業は自社ブランドの杭を開発し、国土交通大臣及び性能証明を取得することを決定しました。
開発にあたって弊社は、載荷試験のための試験杭の施工、先端翼の形状検討、申請図書の作成について支援を行いました。
支持力係数αは275〜280と、他社に引けを取らない高い値となり、周面摩擦力β、γについても設計のしやすい値で取得することができました。
2.TGパイル、TG-mの形状および性能
TGパイル、TG-mの形状は、アルファウイングパイルを参考に決定されました。アルファウイングパイルとの違いは、翼のピッチが途中から変化せず一定である事、杭先端底面がドーム状ではなく、フラットであることが挙げられます。
先端の掘削刃はアルファウイングパイルの形状を踏襲しており、この形状が結果的に支持力に良い影響をもたらしました。
ある程度回転抵抗力と圧入力が高くなると、掘削刃が地盤に食い込み、回転方向の滑りに抵抗します。そのため支持力と貫入性のバランスがとれた非常に使い勝手の良い杭となったのです。
3.TG・TG-mを押し出し鋼管杭事業を拡大
引抜き方向許容支持力の性能証明を取得後には、本格的に全国への拡販へ向けて動かなければなりません。
TGパイルの大臣認定、TG-mの性能証明を取得後、半年が経った現在は組織づくりや代理店の募集、資料や営業ツールの整備などタイガー産業と協力しながら全国への販売を目標に奮闘中です。


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