第5回技術研究発表討論会

第5回技術研究発表討論会実行委員会


発表会  1999年7月31日土曜日に、郡山市青少年会館において40名の参加者を得て第5回技術研究発表討論会が行われました。
 技術研究発表会は、年一回の開催をしており、今までに携わった仕事や体験を基に現場・事務を問わず、工夫・成果や研究を発表し、社員全員の技術水準の向上を目的としております。新協地水の社員だけでなく他社からも参加申し込みがあり、新協建設工業(株)やアートスペース工学(株)からも発表がありました。計18篇の報告があり、一論題あたり15分の持ち時間のなかでの発表でした。
 今年からは、発表・参加とともに自由意思ということにしましたが、発表論題数、参加者は強制参加の昨年までとほぼ変わらないものとなりました。
 発表内容では、「I. 基礎研究」(発表数6)をテーマとしたものには地下水、地域地質、物理探査、防災といった地域密着型の発表が多く、地方のコンサルタントとしての自信をいっそう深めるものでした。
 「II.管理・マネージメント」(発表数3)は新協建設工業からの発表が現場管理の難しさと同時に条件の厳しい工事への達成感が感じられる発表でした。地水社員にとっても示唆に富む内容でした。
 「III. 技術・機器」(発表数9)をテーマとしている発表では、新しい技術の紹介や現場での工夫や改良が発表されました。
 発表後、実行委員会を中心とした審査を行い、当社にとって重要な問題の解決や、新商品へのヒントとなる発表者に各賞が贈られました。


各賞受賞者および受賞理由
各 賞 所 属 受 賞 者 論題および受賞理由
社長賞   該当者なし  会社の利益に直接大きく貢献した、もしくは、貢献すると見こまれるものに与えられる賞である。今回の発表は技術・研究という点でのレベルは上がったが、直接利益貢献の点では今一歩の感がある。
論文賞 地質環境課 五月女寛
石井六夢
「福島県南部8.27豪雨災害における斜面崩壊の類型」
 『地球環境を守り住み良い地域作りに貢献する』という経営理念の実践であり、高く評価できる。苦労して地道にデーターを積み上げ、豪雨災害の発生がその場所の詳細な地質条件とどのような関係にあるかを明らかにしている。さらに裏づけをとり、多くの学会に論文として提出することを期待する。
技術賞 地質環境課 韓 文根 「砂利井戸の構造設計について」
 井戸の充填砂利の選定について、他の分野で利用されている基準を準用して、新しい選定基準を示した。根拠がしっかりし、実用的である。
地質環境課 石井六夢 「Visual MODFLOWによる地下水シミュレーションの試行」
 新しく導入した水理解析ソフトが大変高いシミュレーション機能を持っており、優れた技術上・営業上の武器になることを実証した。また、短期間で取り扱いに習熟したことも評価できる。
奨励賞 地質環境課 小野順子 「比抵抗値による阿武隈花崗岩の帯水状態評価」
 比抵抗二次元探査の解析結果を分析し、データーベース化を試み、解析精度の向上に貢献すると期待される。
調査課 佐藤紀子 「1m深地温探査の調査方法と実施例」
 新しく技術導入を図っている地下水調査方法の始めての実施例であり、この結果から今後有力な武器になると期待される。
特別賞 新協建設工業 橋詰和明 「上野動物園爬虫類施設工事におけるJVの工事管理について」
 建築という他分野の工事管理であるが、事前の施工計画・工程計画の大事さ、全体・月ごと・週間・毎日サイクルという、運営サイクル・作業マニュアルは我が社の現場管理に大きな示唆を与えた。
新協建設工業 沢田 博 「木造住宅、リフォーム工事における予算・工程・品質管理について」
 一人の現場代理人が同時に多数の仕事を抱えてどのように合理的に現場を管理するか、優れた見本を示した。特に予算意識の高さとそのための努力は全員が学ぶ必要がある。
工事課 八代武彦
郡司武律
篠田純一
渡辺一男
渡辺昭蔵
藤田義昭
「エアロータリー工法に関しての改善」
 現場には研究開発すべき種が埋っているという事を実証した、現場に密着した改善の工夫であり、構想の段階からしっかりした工具改良を成し遂げ、さらに新たな改善課題に挑戦することを期待する。
役員室 五月女玲子
谷藤允彦
「ボーリング柱状図からみた会津盆地会津若松市周辺の地下地質」
 既存データーのデーターベース化作業の中から、会津盆地南東域の地質を解明しようとする試みである。こうした地道な作業は我が社の技術水準の底上げに大きく貢献し、また会津盆地の研究にも資するものである。

第5回技術研究発表討論会プログラム


開会の挨拶・・・・・・・・・・代表取締役社長 谷藤允彦


【セッションI.基礎研究】  (座長:渡辺善蔵、副座長:西坂元男)

セッションI総合討論



【セッションII.マネージメント・管理手法】  (座長:佐藤正基、副座長:山口 將)
セッションII 総合討論



【セッションIII .技術・機器】  (座長:橋本清一、副座長:鳥畑篤司)
セッションIII および全体総合討論



総 括・・・・・・・・・・・代表取締役会長 小松田精吉
表彰・閉会の辞・・・・・・・取締役 副会長 星野輝夫

連名中の氏名は報告発表者


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