新しい時代を顧客直結の経営革新企業として生き抜く
 |
 |
代表取締役会長 小松田 精吉 |
代表取締役社長 谷藤 允彦 |
新協地水株式会社 代表取締役 小松田 精吉・谷藤 允彦
21世紀の幕開けとなる2001年 明けましておめでとうございます。
新ミレニアム・新世紀という歴史の大きな転換点を生きてこられたのは、今日までわが社を支え叱咤激励して下さいましたお客様や「土と水」読者の皆様のご支援によるものと、心から感謝申し上げます。
新春にあたり、皆様のご健勝をお祈り申し上げますとともに、変わらぬご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
科学技術の発展が人類の幸せに活用される21世紀に
20世紀後半の加速度的な科学・技術の発達をうけ、21世紀には人類のすべてが貧困と差別から解放されて、地上に楽園を築き上げるに十分な条件が作られつつあります。しかし、一歩を誤れば、地球を丸ごと破壊してしまう力も人類は同時に手に入れようとしています。
いま、加速度的に発展する科学・技術の力を、みんなの幸せのためにどのように活用するか、一人一人の人間にとってまた人類全体にとってその英知が問われています。
21世紀を迎えるにあたって、会社全体・社員一人一人が、地球と人類の未来に責任を共有しているという「地球市民」の自覚を持って、仕事を通して「みんなが幸せになる」ことを目指して努力してまいります。
「建設崩壊」の中で、顧客直結・防災と環境回復をめざす
公共投資の大幅削減は21世紀初頭の避けられない方向です。公共投資大幅削減とその他の建設投資の適正規模への縮小は建設産業とその関連業界に衝撃を与え、「建設崩壊」といわれる厳しい状況が生まれています。
わが社は、しっかりした高い技術を追求し、それを基礎に顧客の困りごと悩み事に正確に誠実にお応えする事を、経営理念の柱として貫く努力を続けてきました。今後とも顧客第一(直接の発注者だけを指すのではなく、それを使用・利用・活用する多くの人々を含む)をより厳しく貫いて参りたいと考えます。
地殻変動や異常気象などにより各地に自然災害の多発が予想されています。防災の課題のほかにも、環境汚染の調査や除去作業、自然エネルギーの開発と利用など、地球環境を守るために必要な多くの課題も提起されています。
わが社は、持てる力を尽くしてこれらの課題に誠実に取り組み、安全で暮らしやすい地域作りに貢献することが使命と考えています。
競争だけでなく、信頼と共同を追求する
建設崩壊といわれる厳しい状況の中で、政府はあらゆる規制を取り払って市場原理に基づくルール無き競争を推進しています。建設業界に泥沼のような競争至上主義が持ち込まれつつあります。
従来の大型プロジェクト中心、開発型の建設需要が縮小するのは必然であり、代わって再生産のための建設や自然との折り合い、福祉・バリアフリーなど、地域に密着した小型の痒いところに手が届くような新しい建設需要が主流となるでしょう。
わが社は、このような新たな流れに対応するため、自然環境の保全を図りつつ、コストと技術で顧客満足を競う、公正な企業間競争を展開したいと考えます。同じ精神に立つ同業種・異業種と共同を通して信頼を高め、協力しあえる関係の構築を追求してまいります。
昨年、わが社は経営革新支援法に基づく経営革新計画を福島県知事に提出し、承認を受けることができました。わが社の革新計画は、顧客直結・安全と環境へ対応する新たな技術商品を開発し、新たな顧客層へ新たな方法で売上げ拡大を図ろうとするものです。
厳しい経営環境ではありますが、新しい世紀の始まりにあたり、経営革新計画をもとに全社員の信頼と結束、同業種・異業種との共同・顧客直結を貫いて確信をもって前進する決意を新たにするものです。