2002年 年頭のご挨拶
大地に確り根を張り、暴風に負けない企業を目指して
代表取締役会長 小松田精吉
代表取締役社長 谷藤 允彦
新年を暴力と憎悪・無慈悲から平和と共存・協同への転換点に
新年明けましておめでとうございます。
世界中の人が「希望の光に満ち溢れた新世紀」を期待しながら迎えた21世紀の初年は、その対極にある現在の世界像を映し出しました。
この3ヶ月余り世界の耳目を集めた同時多発テロと報復戦争は、世界を被う暴力と憎悪の根深さを示しました。この背景にあるのは、グローバル化を旗印にした国際的な大競争の結果として、貧富の差の極端な拡大、北の一部の富裕国はますます豊に、南の多数の途上国はますます貧困にという世界の2極化があります。
大競争の世界を先進富裕国の一つとして生き残ろうとしているわが国は、経営効率向上を至上命令として、生産の海外移転、リストラ、不良債権最終処理などを「構造改革」の名の下に強引に推進しつつあります。この方針によって、多くの勤労者は仕事を失い、中小企業は最悪の経営環境に追い込まれています。弱者にとってグローバル化とは無慈悲と同義語であると言わなければなりません。日本国内においても、貧富の差の極端化・発展する大企業と整理淘汰される中小企業など、社会の分裂と不安定化をもたらしつつあります。
国際的な大企業に「自由な競争」を保証するため、あらゆる規制や障害を取り払うことがグローバル化であるとすれば、グローバル化は、社会を分裂させ暴力と憎悪を生み出す源になっていると考えざるを得ません。21世紀を「希望の光に満ち溢れた新世紀」とするためには、グローバル化が世界標準になるのではなく、平和と共存・国際的国内的な協同こそが必要なのではないでしょうか。
21世紀の2年目に当たる新年が、この方向に向かう歴史的な転換点になることを心から願うものです。
経営環境の悪化を生き抜く方向
日本経済の21世紀は、戦後最悪の不況のなかで始まり、構造改革=リストラ・人員整理であるかのような様相を呈していました。我々の業界でも、多くの同業者が事業転換・人員削減に生き残りをかけて取り組んでいました。同時多発テロと報復戦争の衝撃は、戦後最悪の不況を劇的に悪化させつつあります。
我社は次のような方向でこの未曾有の困難を乗り切る方針を立て、全社の合意を得ています。
- 人員整理を行わない。仕事が少なければ仕事を分け合い、給与を減らしてもお互いの生活の場である会社を守る。
- 自然環境への負荷を減らし、災害から命と生活を守るために必要な事業を中心に、新たな事業、新しい市場を開拓する。
- 従来から手がけてきた土と水に関する事業については、顧客満足を第一に、合理的な手法・低コスト・高品質・スピードを提供する。
- 全ての社員が顧客対応能力・積算能力を含む高い技術力をもって問題解決に当たることが出来る、自立した技術者になることを目指す。
- 問題解決のため、社内外の経験と知識・知恵を集められる体制を築き、新分野開拓のため、他社・他分野の企業と協力協同するネットワークを構築する。
嵐は木を鍛える
我社はこれまで地盤汚染の調査と対策、水源井戸や温泉深井戸の保守管理事業、風力ポンプを活用したビオトープ、回転埋設鋼管杭であるブレードパイル事業の普及、グランドスパイク工法の開発など、新分野・新規事業に取り組んできました。中でも地盤汚染・保守管理・ブレードパイルについては事業として軌道に乗り始めました。これらの事業は多くの方々・企業の協力と支援を受けて開拓することが出来たものです。
我社は土と水に関する専門家として、地域と住民が必要とする事業・時代の変化が求める新しい事業に、顧客と一緒になって問題解決を図ることができる高い技術と折衝能力を全社員が身につけているような企業になることを目指して参ります。
同時多発テロと報復戦争は、我社に新たな困難をもたらしていますが、この困難は自らを鍛え大地に確り根を下ろすために必要な試練と考えます。同時に多くの方々と平等・互恵の精神で協力共同のネットワークを広げ、共栄を図る所存です。
新しい年も経営環境は一層厳しさを増すと考えざるを得ませんが、嵐に鍛えられる大木を目指して、役職員一丸となって努力してまいります。これまでのご協力に深く感謝すると共に、倍旧のご支援ご指導のほどあらためてお願い申し上げます。
北関東営業所開設
北 関 東 営 業 所 開 設 に あ た り
北関東営業所 所長 佐藤正基
福島県の一中小企業である新協地水株式会社が、ブレードパイル(回転埋設鋼管杭)を主力商品として、栃木県小山市に北関東営業所を開設することが出来ました。
ブレードパイルは、建築・土木を問わず使用できる新しい鋼管杭です。土木工事であれば、鉄塔基礎・地すべり抑止杭・擁壁等の基礎杭・看板等の基礎杭・防風壁の基礎杭・仮設工事等(簡単に引き抜く事が出来る)ある程度の不整地でもバックホーが入れるところであれば、使用することが出来ます。そして、地球環境にやさしく経済的で高い信頼性を持つ杭地業として施工出来るという、今まさに社会が必要としている建設技術と言えます。
当社は平成12年9月に福島県の総代理店を取得し、引き続き栃木県の総代理店も取得いたしました。さらに平成13年4月には、ブレードパイルの専門部門として基礎開発事業部を発足させました。開発者である影山先生(住環境設計室)の思いである「安全で安価な建築技術を全国で普及させたい。」という考えの元、日々技術技能の研鑚に努めてまいりました。現在ブレードパイル事業は協力会社が増え、販路は山形から沖縄まで拡大しています。栃木県においても平成13年7月以降、共に協力してくれる地元販売施工代理店が数社決定いたしました。こうした地元の皆様のご要望に、スピーディーな業務対応を行う拠点として北関東営業所はスタートいたしました。
北関東営業所は、単なる営業拠点ではなく、将来的には技術スタッフ・施工体制を伴う事業所として確立する考えです。いろいろ行き届かない点は有るかと思いますが、皆様方の温かいご支援・ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
栃木県及び首都圏に営業シェアーの拡大をはかり
地域販売施工代理店と共に「ブレードパイル」を売り込もう!!
北関東営業所 営業課長 馬場寛朗
10月1日に栃木県小山市に北関東営業所を開設し、栃木・首都圏の総代理店である「ブレードパイル」を中心とした営業の基盤が出来ました。
今後は、各地区の販売施工代理店と連携をはかりブレードパイルの普及と地質(宅盤)調査、環境汚染調査(解析)の業務等も売り込みながら活動して行きたいと思います。
内外ともに不況で建設産業の需要の落ち込みは特に厳しく、我が社においてもひとごとではないのが現実です。しかしその中で、関東圏を中心にブレードパイルの需要が伸びているのは、一般住宅でも耐震対策等により杭を使用するようになったのが、大きな理由のひとつです。今まで杭と言えば大規模な工事での使用が主でしたが、最近では小規模住宅でも地盤の悪い都市部等での需要が伸びています。
時代のニーズにマッチした杭「ブレードパイル」を中心に、地域に密着して地元施工代理店と共に広めて行きたいと思いますので、関係各位皆様のご協力の程宜しくお願い致します。
新協地水(株) 北関東営業所
〒323-0811 栃木県小山市犬塚1002-25 プロムナードB-201 TEL:0285-31-4855 FAX:0285-31-4856